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アストン・ビラ

《正式名称》 Aston Villa Football Club
《ユニフォームカラー》 ワインレッド/水色

【本拠地】 バーミンガム
【創立】 1874年
【スタジアム】 ビラ・パーク
【スタジアム収容人数】 42,719人

【国内タイトル】 国内リーグ:7回、FAカップ:7回、国内カップ:5回、国内スーパーカップ:1回
【国際タイトル】 欧州CC:1回、欧州スーパーカップ:1回
【過去の所属選手】 アーチー・ハンター、ピーター・ウィズ、ポール・マグラー、デビッド・プラット、ドワイト・ヨーク

【現在の会長】 ダグ・エリス
【現在の監督】 デビッド・オレアリー
【現在の所属選手】 バロシュ、アンヘル、ケビン・フィリップス、メルベリ、ソーレンセン

【昨季の成績】 国内リーグ10位

 イングランド・リーグで7回の優勝経験を誇り、創設期からのメンバーであるだけでなく、当時のアストン・ビラ役員ウィリアム・マクレガーがリーグ発起に大きく貢献したといわれる古豪中の古豪。
 ロンドンに次ぐイングランド第二の都市バーミンガムを本拠地とする国内有数の名門クラブだが、タイトルのほとんどが約1世紀前のものであるためか、総合的にリバプールやマンチェスター、ロンドンの強豪クラブほどの知名度や評価は得られていない。

 ミッドランドことイングランド中部に位置するバーミンガムは、交通の要所として知られ、産業革命により18世紀からは工業都市として発展した。現在は英国随一のアジア人街があることで有名で、アジア人の人口が全体の15%にも上るといわれている。
 また、英国では唯一ともいえるスラム街のある同都市には他にもいくつかの有名クラブが存在するが、アストン・ビラはその中でも実績で群を抜いていて、最大のライバルクラブであるバーミンガム・シティや、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンに比べると、労働者階級よりも中産階級のファンが多いといわれている。ちなみに、バーミンガム・ダービーといえば一般的にアストン・ビラとバーミンガム・シティの対戦を指す。

 愛称はチーム名の“ビラ”、もしくは“クラレット軍団”とも。“クラレット”とはボルドー産の赤ワインのことで、クラブ設立時から変わっていないワインレッドのユニフォームからそう呼ばれているようだ。イングランドには他にもウェスト・ハム、クリスタルパレスらが同じ色のユニフォームを着用しているが、その多くはリーグ創設期のアストン・ビラの強さにあやかったものだといわれている。

 1874年に創立したアストン・ビラの黄金時代は、リーグが開設してわずかである19世紀後半から20世紀初頭であり、まだ世界の有名クラブの多くが存在さえしていない19世紀中、すでに5度のリーグ優勝、3度のFAカップ優勝をそれぞれ経験している。19世紀に最も多くイングランド・リーグを制したクラブとなった。あまり多くのデータは残っていないが、アーチー・ハンターというスター選手を生み出している。
 20世紀に入ってからも、1901年にリーグ優勝、1905、1913、1920年にFAカップ優勝といったようにタイトルを重ねていくが、その後は徐々に失速していき、1930年代頃から本格的に低迷していくこととなる。リーグ創設時には最高の名門であったビラも、この頃になると2、3部でプレーするという屈辱も味わなければならなくなった。

 長い低迷からの転換期は、クラブ創立100周年を迎えた1974年だろう。ロン・サンダース監督を迎え、強豪の一角に返り咲いたアストン・ビラは、1975、1977年に国内カップ優勝を遂げる。そればかりか、1981年には念願となる国内リーグ優勝を果たし、翌年の1982年には欧州CC優勝も達成したのであった。
 1970年代後半~1980年代前半といえば、まさにイングランド・サッカー=リバプールが欧州を完全に制圧していた時代であり、代表クラスの有名選手を多く擁していたリバプールの連覇に風穴を開けた伏兵ビラの躍進は、当時の人々の胸に驚きをもって受け止められたに違いない。というのも、結果的にリバプールは、この前年まで国内2連覇中で、この後、今度は国内を3連覇しているからだ。
 久々となる古豪の優勝に貢献したピーター・ウィズ、アラン・エバンスらは今でも、多くのビラ・ファンの間で知られてはいるが、イングランドのサッカー史に名を残すほどの活躍をしたとはいえず、また無名選手も少なくなかったためか、チーム成績は翌年から下降線を辿り、1987年の2部降格をして、ビラの短い栄光は幕を閉じるのであった。

 近年は一部に定着し、“ゴッド(神)”の愛称で親しまれたアイルランド人DFポール・マグラーや、のちにマンチェスター・ユナイテッドでも活躍するトリニダード・トバゴの英雄ドワイト・ヨークらを擁したチームは、1994、1996年に国内カップを制している。1990年代に所属したイングランド代表クラスの選手では、1990年ワールドカップなどで活躍したデビッド・プラットや現在ミドルスブラの最終ラインを担っているサウスゲートらが有名。
 21世紀に入って目立った成績は残せていないが、元リーズのアイルランド人監督デビッド・オリアリーの元、チェルシーが独走態勢に入りつつある今季は、ひっそりと建て直しのチャンスを窺っている。